職場への正式報告・・・・・・・

2015.12.22(火)のこと。
本日、通常出勤。
今日は、病気の正式見解が出た以上、職場の正規職員の方々にきちんと報告をしようと決意して家を出た。
先の部長とのヒアリングの時は「まだ、未確定ですが・・・・」という前提での話であり、昨日の21日に正式見解があるとは伝えていた。
そのため、まだあの時点ではここだけの話として、状況的には厳しい流れになっているということだけの報告にとどめていた。
しかし、昨日、医療機関としての正式な見解が出た以上は、職場への報告も正式にしておかなければならないと思う。
この年末の、差し迫った折になんという話題を提供しなければならないのであろうか。

病院からもらった、各種の資料(正式な診断書ではない)を片手に、朝礼の終了後すぐに、部長・統括・私の業務チームの管理・監督者の三人に時間を割いてもらい人気のない会議室へ緊急に集まってもらった。
さすがに、お三人とも「いったい、なんの話!!」と、表情が硬く、緊張の面持ちである。
部長は前回のヒアリングのこともあるため、ある程度身構えていたかもしれないが、他の二人に関しては、おそらく耳には入っているのかもしれないが、直接私の口から話を聞くのは初めて。
えらく、緊張感の漂う雰囲気の中、私は意を決して、すべてを語り始める。

まず、報告として、正式に医療機関から癌(ステージ4)という診断がなされたこと、手術が不可で抗癌剤治療しか手はないこと、一年持たせるのが厳しいといわれる部位の癌であることを報告。
また、私の意思として、病気とはちゃんと向き合い対処していくこと、精神的には落ち着いており、この事態への客観的な姿勢を保てていること、体と気力の続く限り現職を同じ内容の職責でまっとうしたいということを、理路整然とお伝えする。

ただ、今後については検査や治療、体調の急変による休み等が出てくることも考えられるが、よほどの急変ではない限り業務に支障のないよう、責任をもって調整していくことでの理解をいただく。
もし、万が一、病魔の猛威に負け、私の体力・気力に限界が来た時点で、迷惑をおかけする前に潔く身を引くことも・・・・・・。


部長をはじめ、他2名の職員も、ただただ聞き入るのみで「わかりました・・・・」としか、言葉がない。
本当に言葉がないといった感じで、先にある程度状況を理解している部長が、「何とかできるだけあなたの意に添うように協力したい」と言ってくれて、取りあえずはその場が終了。

それはそうであろう・・・・。
立場が逆だったら、私もそれ以上、反応のしようがないと思う。
でも、私としては胸につかえていたわだかまりのようなものが、一気に公的な場に吐き出すことができたため、それはそれでスッキリとした感じでもある。
そして、この後、職場の仲間にどう知らせていくか?
今後も検査や治療で、ちょくちょく仕事を休むことも出てくるだろう。
そのため業務の負担をかけてしまう可能性も充分にあるため、ある程度の状況を説明しておくのが筋であろう。
職場のフロア全員のスタッフに知らせるかどうかは、全体の士気に影響を及ぼしたり、あらぬ動揺をあたえるやもしれぬため、そこは組織管理上、正職員の判断に任せることにした。
ただ、私的には一切のすべてを公表してもらっても、まったく抵抗がないこともお伝えしておいた。

でも、私と同じ仕事をしているチーム(当時、私以外の6名)には、私の口から実情を伝えておきたいと、一応、正職員たちの同意を得ることにし、3日後に予定されている定例ミーティングの後を、その場とすることの許可を得る。
このチーム内の一部のメンバーには、滅多に有休を使わないこの私が、最近やたらと時間休を使うことや、時々、見せてしまっている私の疲労・虚脱の状態に、何かを感じ取っているかと思われるカンの鋭い人も数人いる。
これは業務上、このメンツには最も関わりも出てくるため、ごまかしは効かないし、他のフロアメンバーはともかくとして、このメンバー達だけにはわかっていてほしいというのも私の本意でもある。
病気の正体が公的に判明すると、それはそれで何やら、大変になってきた。

まるで、私はドラマか映画の登場人物のようである。
でも、しかし、これはすべて現実。
そして、ドラマや映画と違って、正真正銘のリアリティと精神的に圧し掛かってくるものは、半端ない重圧とボリュウムでもある。
自分の人生・運命、家族、医療、金銭、職場、顧客、業務責任の問題等々・・・・。
これが癌と向き合うということの現実である。
とにかく、一つ一つ対処していくしかない。
これはこれで、結構な忙しさだ。

でも、何度も繰り返しているが、私には癌への恐ろしさや死への恐怖が、どうしてなのか、今のところ一切ない。
己の運命への悲観というのは若干あるのかもしれないが、それも、それほどたいしたものでもなく、そこがドラマや映画の登場人物たちとの大きな相違でもある。
よく言えば達観しているということになるし、悪く言うと無意識化の現実逃避なのかもしれない。
しかし、そのせいか、心の平安は日常よりはある程度の乱れはあるものの、かといって悲嘆に暮れるわけでもなし、取り乱すことはなく、夜の睡眠もゆっくりと普通に取れ、今のところは冷静にことに当たっていけている。
ただ、これは今のところ精神面のことだけでなんとかなっているからこそであり、もし肉体的に痛み等の苦しみが出てきだすと、今のままでいられる保障はないのかもしれないない。
今のうちにというわけでもないが、できれば、この年内のうちにある程度のことはしておきたいと思う。

この日、家に帰ると、セカンドオピニオン用資料が、T病院より送付されて到着していた。
一応、こちらの方は準備万端。
後は連絡を取るだけである。
にほんブログ村 病気ブログ 末期がんへ
にほんブログ村

テーマ : 末期がんの闘病記
ジャンル : 心と身体

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

North Wind

Author:North Wind
生年月日:1962年2月21日
性別:男
家族:妻、息子(独立済み)、わんこ(パピヨン2頭)
北海道札幌市在住

2015年12月21日。
年末の慌ただしい中、肝内胆管細胞がん(胆のうがん)、肝臓に10cm大の腫瘍、リンパ節転移、肺転移によりステージⅣと診断されました。
手術、放射線治療は不可とのことで、余命3ヶ月~半年との宣告を受ける。

しかし、2018年現在・・・・・。
抗癌剤治療にて仕事も、なんとか正常に継続し、今のところ生存しています。

追記1:2018.6.29
ここまで順調に癌の進行を抑えていましたが、とうとう腫瘍マーカーの急上昇、肺転移、肝臓中心部にも新たな腫瘍が発見されました。
最後の手段だった内服の抗癌剤の効果なしと判断され、もはや打つ手はなしと宣告されました。


追記2:2019.2.18
色々と手を尽くしてきましたが、いよいよもって『終わりの始まり編』に入ってきたようです。
大変、悔しく、断腸の想いでもありましたが仕事も退職しました。
これから、どんどん衰弱は進むでしょうが、最後の最後までこのブログは続けていこうと思っています。


どこまでできるかわかりませんが、癌と共に生きる、そして働くということ、癌になってわかったこと、学んだこと、そして私の生き様を記録に残していきたいと思います。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR