突然の啓示なのだろうか?また、この娘に教わった!!

2018年7月8日(日)のこと。
昨日のHW病院でA医師と話をしてから、根本的なことは何も解決はしてはいないのだが、気分的には随分とスッキリとした。
こんな状態の中、少しでも理解を示してくれるという人がいるというだけでも、かなり心強く、その出会いにもありがたさを感じるもの。
処方された、抗がん剤の内服薬も今までの飲み方のサイクルとしては、ちょうど今は休薬期間。
実際には来週から服用していくことになる。

さて、その翌日の今日は、何気に私のPCのディスクトップに張り付けられているお気に入りの、とある動画が気になった。
これは、いつの頃かわからないけれども、多分、昨年の間質性肺炎での入院中に見たものかと思う。
あまりに印象的だったため、お気に入りのショートカットを保存していたもの。

それは、今年3月にお亡くなりになられた、故山下弘子さんの

2017年1月21日(土)開催 【医療者向けシンポジウム】
特定非営利活動法人 近畿がん診療推進ネットワーク 主催シンポジウム 「がん患者・家族に必要な支援とは」


での基調講演の内容。
この動画を発見した時、この内容にはかなり感銘を受けたことが思い出される。

ところが今日、突然になんとなく、久しぶりにこの動画を見てみようという気になった。
この講演での山下氏は、実際のところ決して流暢なお話の仕方でもなく、話の組み立ても決してお上手とも言えないのだが、逆にその拙さが猛烈な臨場感を生んでもいる。
慣れない場所での緊張の中、発信する言葉の持つ責任感を重くとらえ、言葉を選んで噛み締めるように、健気にも真摯に情報を伝えようというその姿に、初めて見る動画でもないのに、私の心はすぐに釘付けになった。

医者の考えていることと、それを伝えられた患者の理解と受容の差についてというところはまさに私が今、直面していること
病気の進行に伴うショックの受け方や、その対処法については、少し私とは違うところもあるのだが、山下氏の若さを考えると、素晴らしい自己統制の方法の数々。
また、その病気を抱えて、どう生きていくかの決意については、まったくもって私も共感するところであり、私とは娘のような年齢差のある方なのだが、癌闘病者としては大先輩であるこの方の主張には、もう頭が下がるのみ。

この講演での主張された内容を簡単にまとめると・・・・・。

まず、この動画の17分頃にご本人が涙ながらに語る、医療従事者が親身に寄り添ってくれたことへの感謝のくだりには、見ている私も思わずもらい泣き。
そして、18分頃の医療関係者とのコミュニケーション、20分頃の彼女が思う医師たちに期待する役割に触れる。
また、標準治療・準標準治療・自由診断・民間療法・エビデンスがまだ足りていない研究段階といわれている各種の治療法についても、患者にとってはその定義にはまったく意味がなく、とにかくその治療に効果があるのかどうかということ。
副作用は?費用は?治療日程は?ということが、患者にとって大事なことと述べられている。

ご本人も癌が発覚してから、当時で4年半が経過していたところだそうだが、いわゆる標準治療は最初の一瞬だけで終わってしまったという。
これは、私なんかよりもはるかに肉体的にも精神的にも、かなり過酷な闘病の道を進んできたということが、今の私には痛いほどよくわかる。

さらに、最後の方では、末期の状態、もう方法がないと言われている患者たちにとって、臨床治験、まだ何かの方法がある・・・・・、こういう研究をしている・・・・という情報が、あまりにも知られてこないということ。
誰もが本当に必要な情報というのが手に取りやすいところにはない。
調べても調べても、そこにたどり着けない人がどれほど多くいるのか。
せっかく始まった拡大治験というものを、医療関係者の方々にもっともっと広めていただきたい。

そして、最後の最後の方で、患者側にもそれなりの力が必要
患者は自らの人生を決めなくちゃいけない。
だから、自ら調べる、自ら医師とうまくコミュニケーションをとっていく、不安を隠さずに医師に伝える、自分の気持ちや心の状態を分析する。
患者にもそれなりの患者力が必要な時代なのではないか・・・・と。
締めとしては、医師たちの努力にも理解を示し、半泣きで感謝の念を添えて終えている。

この動画を改めて見た今、最初に見た時にはわかっていなかったことが、今の癌難民となった私にはズ~ンと腹に染みてくるものがある。
特に一番最後の患者力が必要というくだりには、今の私の状態にはものすごくタイムリーで、とにかく胸に響くものがあった。
初めて見た映像でもないのに、なぜか今日は、見終えた後もしばらくは呆然とする。
どうしてまた、今日この日に、私は突如としてこの動画を見てみようという気になったのか?
何かの不思議な作用を感じないでもない

そして、また私はこの人に学んだ。
お亡くなりになって尚、この影響力はやはり彼女の闘病の姿勢、世間への情報発信という取り組みは、間違ってはいなかったということの証明でもあろう。
改めて、山下弘子さんに感謝の念を抱くとともに、謹んでご冥福をお祈りしたい。
ありがとうございます。

それにしても、患者力・・・・・・・。
今の私に、どうすればこんな力が付いてくるのか、もう少し考える時間が欲しい。

※以下に本稿で紹介した動画のリンクを貼らせていただきました。
ステージに関わらず、癌患者の方、及びそのご家族の方々には、ぜひご覧いただければと思います。
リンク切れの時はご容赦ください。


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テーマ : 末期がんの闘病記
ジャンル : 心と身体

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プロフィール

North Wind

Author:North Wind
生年月日:1962年2月21日
性別:男
家族:妻、息子(独立済み)、わんこ(パピヨン2頭)
北海道札幌市在住

2015年12月21日。
年末の慌ただしい中、肝内胆管細胞がん(胆のうがん)、肝臓に10cm大の腫瘍、リンパ節転移、肺転移によりステージⅣと診断されました。
手術、放射線治療は不可とのことで、余命3ヶ月~半年との宣告を受ける。

しかし、2018年現在・・・・・。
抗癌剤治療にて仕事も、なんとか正常に継続し、今のところ生存しています。

追記1:2018.6.29
ここまで順調に癌の進行を抑えていましたが、とうとう腫瘍マーカーの急上昇、肺転移、肝臓中心部にも新たな腫瘍が発見されました。
最後の手段だった内服の抗癌剤の効果なしと判断され、もはや打つ手はなしと宣告されました。


追記2:2019.2.18
色々と手を尽くしてきましたが、いよいよもって『終わりの始まり編』に入ってきたようです。
大変、悔しく、断腸の想いでもありましたが仕事も退職しました。
これから、どんどん衰弱は進むでしょうが、最後の最後までこのブログは続けていこうと思っています。


どこまでできるかわかりませんが、癌と共に生きる、そして働くということ、癌になってわかったこと、学んだこと、そして私の生き様を記録に残していきたいと思います。

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