夫婦の決意!!

2015.12.10(木)のこと。
T病院、CT検査当日。
この日は私一人で病院へ行く。
お昼まで仕事をして、午後はまたしても時間休を取得。
この日はやはり、ことがことだけに、いつもの循環器のCT検査とは違い、やや緊張の面持ちで病院へ到着。
造影剤を打たれ、CT検査は滞りなく終了。
CT検査はわりと慣れている方なのだけれど、この造影剤は何度やってもヤな感じ。
この日の結果は、次の16日の検査日の診察時に聞くことになるという。

そして、この日は、もう、そのまま家に帰ることに。
本日は、朝・昼と食事を抜いていたため、この日もまた、先日とはまた別の場所での”立ち食いそば”を食べて帰る。
なんかもう、こんなのしか食べる気がしない。

が・・・・・・。
しかし・・・・・。
その日の夜、20時過ぎ。
夕食を食べて、一息ついてゆっくりしているさなか、一本の電話が入る。
相手は、T病院のKM先生だ。
こんな時間に病院から電話なんて、かかってくるものなのだろうか・・・・・・。
不吉以外の何物でもない・・・。
内容は、今日のCT検査の結果があまりよくないとのことから始まる。
その話の要旨は、予定していた16日のMRI・胃カメラエコー検査を中止して、至急、PET検査を受けてもらいたいとの内容。
そして、PET検査は当院ではできないため、提携のCクリニックという病院で検査を受けてもらいたいとのこと。
明日、その病院へ予約がとれるかどうか確認し、電話をくれるということ。
電話はそれで終了。

まぁ・・・・。
指示に従うしかない。
しかし、それにしても、事態が深刻なことは容易に想像できる・・・・・・・。
MRIも胃カメラエコーの必要もない。
CTの検査だけで、すでにある程度の状況がつかめたということであり、PET検査をするということは、もはや、その確証を得るためのことだろう。

それは・・・・・・。
癌・・・・。
やはりね・・・・・・。
私はPET検査の詳細については詳しく知らないが、この検査がどういう時に行われるかくらいの知識はある。
ほぼ、癌は確定であろう・・・・・。
もちろん楽観なんかはしていなかったが、さすがに現実が目の前に立ちふさがると背筋に寒いものが流れる。
どう考えても、9cm大の腫瘍らしきものがあると言われているだけに、ただ事ではないことくらいは想像がついている。
でも、この数週間くすぶっていた黒い影の正体が、正真正銘、はっきりとしてきたことにより、ある種の開き直りと覚悟のようなものも芽生えてきた。
生涯最大のショックはショックなのだが、私自身、意外と落ち着いている。
こんな自分が信じられない。
自分の運命・死を半ば突きつけられたようなものなのだが、意外に冷静な自分がいるのに我ながら驚く。
いや、まだ実感がないというべきなのだろうか。

でも・・・・・。
家内はそうはいかない・・・・。
やはり・・・。
後ろで電話の内容を聞いていたが、ある程度状況が把握できたらしく、泣きながら取り乱す。
家内と一緒になるときに私が言った言葉、『一人にしない・・・』というフレーズをしっかりと覚えていて、どこに、何に、誰にぶつけていいかわからないといった感情をその言葉と共に吐き出す。
これは堪えた・・・・・・。
返す言葉がない・・・・。
正直、この家内の反応の方が私には辛かった。
癌だと覚悟を決めることよりも・・・。

一瞬、なんと声をかけてよいか戸惑ったが、まずは冷静に家内をなだめ、堂々とそのPET検査とその結果を受け止めようと説得。
同時に、自分自身の気持ちの整理もしている。
すると、すぐに家内も立ち直り「自分は涙を見せない、見せるとよくなる病気もよくならない、でも、耐えきれない時もあるかもしれないが、がんばっていく。だから、お父さんもつらい時には我慢しないように」とのこと。
私は、半ばうなだれたままで、その言葉を受け止める。
さすがに目頭が熱くなる。

只々、私は、「大丈夫だ・・・」と言うのみ。
でも、正直なところ、この事態に対しては「どうしよう・・・、どうしたものか・・・」という、感情の乱れはあるものの、繰り返すが私自身、不思議と癌や死への恐怖はないのだ。
幸い、私自身がある意味、沈着冷静に受けとめられているのが、家内にとっても救いといえば救いであろうか。
家内もひとしきり、感情を吐き出した後は、冷静にこの事態を受け止めていく覚悟を決めたようだ。

そうだ・・・・・・。
こんなこと、嘆いていても始まらない。
なってしまったものは、どうしようもない。
ここからが、私自身の真価が問われるであろうし、生き様の見せようともいえよう。
また、それは私たち家族としての力、ありようとしても同様のこと。
堂々とこの壁、受け止めてみようではないか。
この日、私の人生史上最大の衝撃の中、ある種の固い決意が生まれた一日となった。
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テーマ : 末期がんの闘病記
ジャンル : 心と身体

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プロフィール

North Wind

Author:North Wind
生年月日:1962年2月21日
性別:男
家族:妻、息子(独立済み)、わんこ(パピヨン2頭)
北海道札幌市在住

2015年12月21日。
年末の慌ただしい中、肝内胆管細胞がん(胆のうがん)、肝臓に10cm大の腫瘍、リンパ節転移、肺転移によりステージⅣと診断されました。
手術、放射線治療は不可とのことで、余命3ヶ月~半年との宣告を受ける。

しかし、2018年現在・・・・・。
抗癌剤治療にて仕事も、なんとか正常に継続し、今のところ生存しています。

追記1:2018.6.29
ここまで順調に癌の進行を抑えていましたが、とうとう腫瘍マーカーの急上昇、肺転移、肝臓中心部にも新たな腫瘍が発見されました。
最後の手段だった内服の抗癌剤の効果なしと判断され、もはや打つ手はなしと宣告されました。


追記2:2019.2.18
色々と手を尽くしてきましたが、いよいよもって『終わりの始まり編』に入ってきたようです。
大変、悔しく、断腸の想いでもありましたが仕事も退職しました。
これから、どんどん衰弱は進むでしょうが、最後の最後までこのブログは続けていこうと思っています。


どこまでできるかわかりませんが、癌と共に生きる、そして働くということ、癌になってわかったこと、学んだこと、そして私の生き様を記録に残していきたいと思います。

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